IPOが失敗してから一年間近く経った頃、自動車工業総社(Vinamotor)に突如多くの投資家が経営権争いに参加してきた。

本経営権獲得競争には、新しい顔ぶれが2社登場している。1社は、有限会社Motor N.A Vietnamで、もう1社は株式会社Thanh Cong Ninh Binhだ。

運輸大臣向けに送られた公文によると、Motor N.A Vietnamは自社のことを2005年設立で自動車のビジネスの経営実績が10年あり、またHONDAベトナムの初めて代理店になった会社だと紹介。また、ハノイ投資許可局が発行した事業ライセンス内容によれば、自動車だけでなく、不動産、レストラン、ホテル、縫製業なども手がけているとのことだ。

資本金2兆VND(約110億円)、この会社には建設関連と投資会社の3社による合弁会社だ。なお、この会社は自身の経験をベースにVinamotorを経営面で支援したいという意思表明をしているだけにとどまり、具体的にどれぐらいの資本参加をするかは書いていない。

上記に対して、株式会社Thanh Cong Ninh BinhはVinamotorを完全買収することを表明している。Thanh Congグループ(HTC)の子会社であるこの会社は、Ninh Binh省に本社を置いており、組み立てや旅行用車両のディストリビューション事業を行っている。特にHyundaiの旅行車両やトラックのディストリービューターとして有名で、韓国自動車メーカーの正規メンテナンス拠点として有名な会社だ。

なお、Vinamotorの株主になる為には、上記2社は株式会社TMT自動車(Vinamotorで既に21.5%を持っている)との競争に勝たないといけない。TMT社は既に今月の初めに、株主総会でVinamotorを買収する為に1.5兆VND(約83億円)分の社債を発行したばかりだ。

TMT社の会長を務めるBui Van Huu氏によれば、「TMTはこれまでVinamotorと同じ分野で事業経営してきており、お互いの構造もよく理解している。もし、Vinamotorを買収することができれば、すぐにVinamotorの体制再構築を行い、効果的な事業運営に改善させることができると述べた。

過去に遡ると、Vinamotorの買収に一番最初に名乗りでたのは株式会社投資及び発展Sacomだ。Sacom社は2ヶ月前に運輸省宛に正式な公文を送り、政府が所有する株式を全て買い取ることを表明。提示条件は8550億VND(約47億円)で運輸省が所有する8500万株を買い取るとしている。本株式数はVinamotorの資本金の97.7%に相当する。

(中略)

なお、このような4社が競合するような状況は驚くべきことで、というのも昨年の初めに政府は51%の売却を提示したが、どの投資家も参加しなかったのである。2014年3月のIPOで売れた株式数は、予定していた株式の10%にも満たなかったのだ。

しかしその後、政府が運輸省に政府が所有する全て株式を売却することを承認した発表がなされてから2ヶ月でこのような状況になった。

VNEXPRESSの取材に応じたVinamotor側からのコメントによると、現状当社としてはコンサルティング機関からの資本計画についての提案を待っており、おそらく上記の4社以外からも参加社が増えるであろうと思っているとのこと。

なお、今回の入札については最後の最後までどうなるか分からないが、Vinamotorとしてはやはり自分達が今までやってきた、バス・トラック・29人乗りワゴン車の生産及び組み立てを続けていきたいと語った。

ソース:VNEXPRESS(2015年3月11日掲載記事)
http://kinhdoanh.vnexpress.net/tin-tuc/doanh-nghiep/nha-dau-tu-noi-xep-hang-cho-mua-vinamotor-3155800.html
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